vol.27 花粉症(後編) 2010.3|兵庫県神戸市「兵庫」駅から徒歩2分の耳鼻咽喉科。

深澤耳鼻咽喉科

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深澤耳鼻咽喉科通信

vol.27 花粉症(後編) 2010.3

今回は、花粉症の症状・治療についての疑問?とおもわれることを解説します。

1.花粉症の薬はねむい?
 花粉症はじめ、アレルギー性鼻炎はヒスタミンという物質が鼻粘膜で作用することでいろんな症状がでます。そこで抗ヒスタミンという薬が治療に使われています。 抗ヒスタミン薬と呼ばれる薬は、眠気・だるさの副作用を持っているものが多いです。当初開発された抗ヒスタミン作用をもつ薬は速く効くのですが、かなり眠気がつよく、抗コリン作用も持つ薬では口が乾く、便秘などの副作用も起こすことがあります。しかし、最近の薬では、これらの副作用が随分改善されてきてます。

2.花粉症で熱はでる?
 37度付近の発熱を起こすことはあります。昔、ヨーロッパでは枯草熱といって、枯れ草を触ると熱がでる病気として知られていました(実際は、アレルギーでした)。ただし、37度後半の熱まではでません。

3.咳やのどの症状もでる?
 花粉症といえば、目と鼻の症状が代表ですが、のどの粘膜でもアレルギーの反応がでることがあり、咳、のどのいがいが感などがおこります。

4.花粉症は春だけおこる?
 春は、スギ・ヒノキに代表される樹木系の花粉が、一斉にひろく飛散する(100km以上飛んできます)ので花粉症の方は症状がひどくでます。イネ科の雑草で、かもがや・はるがやなどは(空き地、河川敷などに生えています)、5月終わりころから7月まで花粉がとぶのでその頃まで症状がでることもあります。秋にも、ヨモギ・ブタクサなどの雑草系の花粉症がおこることもあります。これら雑草系の花粉は、スギなどの樹木の花粉のように、いっきに大量に花粉を飛ばさないので、たくさんの患者さんが同時に症状があらわれることは少ないです。

5.花粉症はなおらない?
 残念ながら、花粉症が自然治癒することはかなりまれです。小児期でのハウスダストアレルギー・喘息などでは成長とともに自然治癒することもあるのですが、花粉症については同じアレルギー性鼻炎であるにもかかわらず、自然治癒は望めません。花粉症に対する免疫治療(減感作)も、試験的に行われ、ある程度の有効性が報告されていますが、まだ十分な確証がありません。

6.点鼻薬(ふんむの薬も)について。
 鼻へ噴霧(あるいは点鼻)する外用薬は、どうやら面倒くさいのか、あまりうまく使えてないこともあるようです。我々が使用する噴霧薬は、ステロイド剤が中心です。鼻へ少量のステロイドを噴霧し鼻粘膜のアレルギー反応をおさえる治療で、ステロイドはほとんど全身にはまわらないので安心して使用できます。即効性はあまりないのですが、毎日きちんと使えば、眠くなる副作用もなく徐々に効果が出てきます。鼻つまりをすぐに解消するときには、血管収縮剤を含んだ点鼻薬も使用することがあります。ただし、使いすぎると鼻粘膜の障害、効かなくなるなどの副作用があるので、十分注意して使ってください。市販の点鼻薬には、この血管収縮剤がはいっていることが多いので注意が必要です。その他、抗ヒスタミンの点鼻薬もありますが、眠気の副作用がでることもあります。

7.花粉症の手術療法について。
 基本的に、花粉症だけで鼻つまりがひどくない方には積極的に勧めていません。シーズン中特に鼻つまりがひどい方には、シーズン前(スギ・ひのき花粉症なら、11月―翌1月上旬まで)に行います。手術治療は、おもに鼻つまりをましにする方法ですので、効果をよく考えて行うべきと考えています。最も有効なのはハウスダストなど年中鼻つまりがある方です。

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