vol.28 耳がつまった感じがする 2010.4|兵庫県神戸市「兵庫」駅から徒歩2分の耳鼻咽喉科。

深澤耳鼻咽喉科

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深澤耳鼻咽喉科通信

vol.28 耳がつまった感じがする 2010.4

今回は、症状から病気を考えてみます。
お題目は、“耳がつまった感じがする”ですが、これで結構いろいろな病気があります。

 寝不足や、ストレスが誘引と言われる病気に、“急性低音障害難聴”があります。急に、耳がふさがった感じ、あるいは低音(ウウウン、ブーンなど)の耳鳴りが主な症状です。案外、難聴としては自覚しないことも多く、聴力検査ではじめてわかることも少なくありません。メニエール病と言われる耳からくる“めまい”の病気と成り立ちが良く似ています。聴力検査をすると、低い音(125、250,500ヘルツ)の聴力低下があり、高い音(2000、4000、8000ヘルツ)には障害がない結果となります。
浸透圧利尿剤の内服で大抵は改善しますが、繰り返すことがあるのが、やっかいな病気です。日ごろ、ストレスのなるべくかからない生活を心がけるのが予防になります。
この病気とは別に、“突発性難聴”でもこのような症状を来たすこともあります。ただし、突発性難聴の場合、低音だけでなく他の高さの音の障害もくわわりますし、繰り返すことは通常ありません。以前は、急性低音障害難聴も突発性難聴のひとつとして考えられていましたが、どちらかと言うと、メニエール病の類似(あるいは一部)疾患と考えられています。

 お風呂に入ってから、耳がつまった感じになった。なんだか最近、聞こえがわるい、などの症状の場合、“耳垢栓塞”も疑います。人によって、いわゆるミミアカがたまる量はことなるのですが、ミミアカがうまくとれず(排出されず)、耳の穴に溜まってしまった状態を“耳垢栓塞”といいます。お風呂の水などが耳に入り、もともとあったミミアカがふやけて耳栓をしたみたいになり、聴こえにくくなることがあります。いわゆる“じくみみ”で、やわらかいミミアカの方に起こることが多いです。日本人の2-3割の方が、この“じくみみ”であるとされています。遺伝なので、“じくみみ”を治す方法はないのですが、耳鼻科でとってもらえば解決します。

 風邪や鼻炎のときに、耳がふさがった感じになることを経験されたことがあるかもしれません。これは耳管と呼ばれる、鼻の奥と中耳(耳の奥、鼓膜の内側)とをつないでいる管が炎症などで狭くなったりすることで、耳の中の圧力に変化を生じ、自分の声が耳に響いたり、耳がつまる感じになるのです。“耳管狭窄症”と言われる疾患です。風邪、鼻炎、蓄膿症などの治療を行いながら、耳管通気(鼻の奥から耳へ空気をぬく治療)などを行います。
さらに、多くは耳管の炎症が原因で“滲出性中耳炎”を来たすこともあります。これは中耳に液体がたまってしまった状態の中耳炎で、耳がつまった感じの症状がかなり強くでます。中耳の圧力の変化で起こる場合が多いので、耳管狭窄の状態が長引いたときや、鼻すすり、強く鼻をかむ、などが誘引でおこることもあります。軟骨に炎症をおこす関節リウマチなどでもおこることがあります。炎症を抑える治療を行っても改善しない場合は、鼓膜切開といって、耳の外から鼓膜を切開し、なかに貯留している液体を吸いだす治療を行うこともあります。

*その他、外リンパろう、上咽頭腫瘍などでも、耳がつまる症状で見つかることもありますが、まれな病気です。

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