vol.37 点鼻薬の使い方 2011.7-8|兵庫県神戸市「兵庫」駅から徒歩2分の耳鼻咽喉科。

深澤耳鼻咽喉科|兵庫県神戸市でのアレルギー、予防接種

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深澤耳鼻咽喉科通信

vol.37 点鼻薬の使い方 2011.7-8

2011.07.08

点鼻薬は、アレルギー性鼻炎、慢性鼻炎(肥厚性鼻炎など)、副鼻腔炎などに使う外用薬です。我々耳鼻科医は、治療手段の一つとして用いることが多い薬です。皆さんの中には、使った経験がある方もおられるでしょう。
  今回は、点鼻薬として、どんな薬があって、どんな時に使うのか?また、使用方法・注意点などについてお話します。

1) 点鼻薬の薬の種類

 ステロイド点鼻薬: 最もよく使用されるのは、ステロイドの点鼻薬です。“ステロイド”と言うと、怖い薬、というイメージを持たれている方もいるかもしれませんが、点鼻薬として使用されるステロイドはかなり少量であり、鼻粘膜での作用がほとんどで、全身への影響は、用法を守っている限り問題とはなりません。アレルギー性鼻炎・花粉症などに主に使用されます。ステロイド点鼻薬は、実はあまり速効性がありません。最初、点鼻してもすぐに効いた感じがないと思われるかもしれませんが、3,4日と使ってゆくうちに徐々に効いてくることが多いので、継続して使用することがポイントです。においの障害(嗅覚障害)のときには、目薬みたいに鼻へ滴下するステロイドもあります。

 抗アレルギー点鼻薬: 抗アレルギー薬の点鼻薬もあります。内服していたものを、点鼻用にしたもので、現在ではヒスタミン(アレルギー反応を引き起こす主役の物質)の遊離を抑えるものと、抗ヒスタミン薬(ヒスタミン遊離への反応をブロックするもの)の2種類あります。前者は、副作用も少なく使いやすいのですが、効果はマイルドです。後者は、眠くなるといった副作用がでることがあります。これも主に、アレルギー性鼻炎に使用します。

 血管収縮剤の点鼻薬: 鼻詰まりは、鼻粘膜の血管が広がっておこることがあります。この薬は、血管を収縮させることで粘膜の腫れをとる薬です。アレルギー性鼻炎・慢性鼻炎(肥厚性鼻炎など)に使用します。 この点鼻薬は、鼻詰まりに対してかなり速効性があります。ただし、3,4時間程度で効果が減弱します。そのため、1日で何度も点鼻してしまう方もおられますが、これは良いとはいえません。なぜなら、最初有効であった薬が、血管のほうで慣れてしまい、徐々に効かなくなってしまうのです。そうすると、さらに点鼻回数が増え、ひどいと1日に10数回点鼻されてる方もおられました。こうなると薬剤性鼻炎となり、その状態から離脱することも困難になってしまいます。一般に薬局で販売されている点鼻薬の中にも、同様の薬剤が入っているものがあり、使用にあたっては十分な注意が必要です。多くて1日に1,2回程度にとどめたい薬です。

2)点鼻薬の薬の形態

 最近のステロイド点鼻薬には、液体状になっていて鼻へ噴霧するもの、さらに鼻へ噴霧したときに垂れてこないように粘りけをつけたもの、パウダー(粉)状になったもの、目薬みたいに、滴下するもの、があります。また、容器の形態もさまざまです。有効性は、どれもあまり大きく変わらないので使いやすいものを選択するとよいと思います。

*内服できない、あるいは内服は苦手、という方、内服薬を少しでも補助する、あるいは減らす、という目的でも、点鼻薬の役目があると思います。使用法を守って、正しく、安全につかいましょう。

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