vol.38 味覚の秋 2011.9-10|兵庫県神戸市「兵庫」駅から徒歩2分の耳鼻咽喉科。

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深澤耳鼻咽喉科通信

vol.38 味覚の秋 2011.9-10

2011.09.10

秋は、実りの季節、いろんな収穫のある季節です。スーパーなど店頭にはいろんな食材が並び、夏でバテた身体を回復させるように食欲もそそります。
 食事の際に、“おいしい”と感じるためには、もちろん味覚・嗅覚(におい)が最も重要な感覚となります。

 今回は、味覚についての話です。
味を感じる場所は、もちろん舌にあります。それ以外にも、上顎の奥、喉頭(声を出すところ)の一部などにも味を感じる器官が存在します。
 少し昔までは、舌には場所によって感じる味が異なる、と言われてきました。たとえば甘味は舌の先端、苦味は舌の奥、などです。しかし、20年ほど前から、そのような舌の場所による味覚の差が無いことがわかっています。

 味覚は、ニオイの感覚とは異なり、案外シンプルです(ちなみにニオイは人の場合でも敏感な方なら数万種類判別できるとも言われています)。味覚は、甘味(あまい)・塩味(からい)・酸味(すっぱい)・苦味(にがい)の4つの味質しかありません。 しかし、これも50年ほど前に、日本の科学者が、この4つの味質にはどうしても分類できない味の感覚があることを発見し、それが“うまみ(コンブダシ、かつおだし、いりこだし、などなど)”であると発表し、現在では世界中で認められ、上記4味質に加えて、“umami”が加わっています。日本語です!
 科学とは、思い込みでいると間違いを起こすという例でしょうか。
ちなみに、唐辛子などの辛さは、味の神経で感じているのではなく、三叉神経と呼ばれる痛み・熱さ、を感じる神経が刺激されることで感じる感覚ですので、味覚ではないのです。
 このわずか5種類の味質では、さすがにいろんな食事を味わうことは出来ないですが、嗅覚(ニオイ)が加わることでいろんな食事を楽しむことができます。ですから、急にニオイがわからなくなったとき(風邪のときなど)には、味がまったくなくなったように感じてしまうこともあります(風味障害)。

vol38* 舌の前3分の2(鼓索神経領域)と後ろ3分の1(舌咽神経領域)ではそれぞれ異なる神経が味覚を司っています。
* 上の図の舌咽神経領域と示した部分にイボみたいなものがありますが、ここにも味覚の神経があつまっています。舌をおもいっきりひっぱってみると見えます。イボみたいで腫瘍とまちがわれる方もおられます。

 最後に、美味しい食事をとるには、味覚・嗅覚も大事ですが、食感(口の中での食材の硬さ・やわらかさなど)、雰囲気も重要な要素です。

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