vol.39 ウイルスvirus 2011.11-12|兵庫県神戸市「兵庫」駅から徒歩2分の耳鼻咽喉科。

深澤耳鼻咽喉科

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深澤耳鼻咽喉科通信

vol.39 ウイルスvirus 2011.11-12

今年も寒くなり、インフルエンザにも注意が必要な季節となりました。インフルエンザに罹ると高熱がでたり、関節痛や身体のだるさがかなりひどくでます。
 ところで、インフルエンザはどんな病原体で、どうやって人の身体に悪さするのでしょう。ご存知の方も多いと思いますが、インフルエンザはウイルスと呼ばれる病原体でおこる感染症です。他にも、おたふくかぜ、はしか、三日ばしか、ヘルペス、ヘルパンギーナや手足口病などを起こすコクサッキーウイルスなどなど。病気を起こすウイルスはたくさんいます。
ウイルスは最も小さな病原体で(DNAや、RNAという自らを複製する最小単位の形をとっています)、それ自身では長く生きられません。動物の細胞に入り込んで、その細胞にあるアミノ酸やタンパク質を利用して自らの複製をつくりだし、やがてその細胞から増殖した仲間が外にでて、さらに他の細胞へ感染する、という生き方をします。従って、ウイルスそのものは、例えばインフルエンザウイルスは空気中で、6-9時間しか生きていません。とんでもない奴らなのですが、生命の起源に近い生き物?と考えると世の中に存在しているのも仕方ないのかもしれません。
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 一方、細菌(バクテリア)は、細胞でできた立派な?生物です。きちんと?自分で細胞分裂を行い増殖してゆきます。ウイルスと異なり周囲に“エサ”になるものがあればどんどん増えてゆきます。
 これらウイルスや細菌の中に、人の体に入り込んで“悪さ”をする奴らが困るわけです。ウイルスの場合は、多くは粘膜(鼻、のど、女性の場合膣など)から、一部のウイルスは皮膚からも感染します。蚊に噛まれて、蚊がもっている病原体が人に感染するという経路もあります(日本脳炎など)。いずれにしても、人の体の細胞に入り込んだあとは増殖を繰り返し次々と細胞が感染してゆきますが、身体側では、新に入ってきたウイルスをやっつけるべく、リンパ球やらの免疫担当細胞が入ってきたウイルスに対する抗体(解毒剤みたいなもの)をつくりやがて感染は沈静化します。その際に高熱がでたりします。
ですから、ウイルス感染の際には、高熱であってもむやみに熱を下げる必要はありません。
予防接種は、ウイルスを無毒化したものを打っておき、身体に抗体と呼ばれるウイルスをやっつける物質をあらかじめ作っておくものです。身体の中に抗体があればウイルスがやってきても早期にやっつけることができるわけです。例えば、“はしか”の予防接種(現在はMRワクチンとして、風疹とともに予防接種することになっています)を受けていると、身体の中に“はしか”ウイルスに対する抗体が出来ているので、“はしか”ウイルスがやってきても直ちに対処できるという仕組みです。その準備が出来ていないと、身体側が抗体を作っている間に、ウイルスによってたくさんの細胞がダメージを受けてひどい症状が出るわけです。

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